“椚”の読み方と例文
読み方割合
くぬぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その後、火石の原にならくぬぎ、栗などの雑木が生い繁って平地と化したのであるが、そこへどこからともなく狸が移り棲んで繁殖したのである。
たぬき汁 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
岩山に生えたくぬぎの三年枯れの堅薪で炊いた飯の、一番下と釜の底とが、移す時綺麗に離れるのでなければ、太政官は其の飯を口にしなかつた。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「…………。」足許でくぬぎの朽葉の風にひるがへつてゐるのが辰男の目についてゐた。いやにわびしい氣持になつた。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)