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椚
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くぬぎ
ふりがな文庫
“
椚
(
くぬぎ
)” の例文
その後、火石の原に
楢
(
なら
)
や
椚
(
くぬぎ
)
、栗などの雑木が生い繁って平地と化したのであるが、そこへどこからともなく狸が移り棲んで繁殖したのである。
たぬき汁
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
岩山に生えた
椚
(
くぬぎ
)
の三年枯れの堅薪で炊いた飯の、一番下と釜の底とが、移す時綺麗に離れるのでなければ、太政官は其の飯を口にしなかつた。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「…………。」足許で
椚
(
くぬぎ
)
の朽葉の風に
飜
(
ひるがへ
)
つてゐるのが辰男の目についてゐた。いやに
侘
(
わび
)
しい氣持になつた。
入江のほとり
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
これから一里ばかり上ったところに、炭焼小屋があって、今は
椚
(
くぬぎ
)
の木炭を焼いているという話もした。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
秋三は山から下ろして来た
椚
(
くぬぎ
)
の柴を、出逢う人々に自慢した。
南北
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
「………」足許で
椚
(
くぬぎ
)
の朽葉の風に
翻
(
ひるがえ
)
っているのが辰男の目についていた。いやに
侘
(
わび
)
しい気持になった。
入江のほとり
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
残雪の間には、崖の道まで
滲
(
にじ
)
み
溢
(
あふ
)
れた鉱泉、半ば出来た工事、冬を越しても落ちずにある茶色な
椚
(
くぬぎ
)
の枯葉などが見える。先生は霜のために危く
崩
(
くず
)
れかけた石垣などまで見て廻った。
岩石の間
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
団栗は、
楢
(
なら
)
の木に実るのが第一に粒が大きく次が
椚
(
くぬぎ
)
、
樫
(
かし
)
という順になる。猪は団栗が大好物で、楢の実をふんだんに食った奴こそ、猪肉の至味として人々から珍重されているのである。
たぬき汁
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
団栗は、
楢
(
なら
)
の木に実るのが第一に粒が大きく次が
椚
(
くぬぎ
)
、
樫
(
かし
)
と言ふ順になる。猪は団栗が大好物で、楢の実をふんだんに食つた奴こそ、猪肉の至味として人々から珍重されてゐるのである。
たぬき汁
(新字旧仮名)
/
佐藤垢石
(著)
“椚(クヌギ)”の解説
クヌギ(櫟・椚・橡、学名: Quercus acutissima)は、ブナ科コナラ属の落葉高木。山地などに生え、雑木林の景観をつくり出す代表的な樹種としても知られる。樹皮からしみ出す樹液にはカブトムシなどの昆虫がよく集まり、実はドングリとよばれ、材は薪や家具、シイタケ栽培の原木など様々に利用されてきた。樹皮は染料や薬用にも使われる。
(出典:Wikipedia)
椚
漢検1級
部首:⽊
12画
“椚”を含む語句
上椚田
椚林
並椚
椚々戸