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森羅
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しんら
ふりがな文庫
“
森羅
(
しんら
)” の例文
湛然
(
たんぜん
)
として音なき秋の水に臨むが如く、
瑩朗
(
えいろう
)
たる
面
(
おもて
)
を過ぐる
森羅
(
しんら
)
の影の、
繽紛
(
ひんぷん
)
として去るあとは、太古の色なき
境
(
さかい
)
をまのあたりに現わす。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
明治二十五年
壬辰
(
じんしん
)
の四月九日はどんないい星まわりの日であったか、わたくしは
森羅
(
しんら
)
万象から美を見いだす能力を与えられ、また師友や家族のすべての愛情の中に生きることのできるのは
幸福のなかに
(新字新仮名)
/
佐藤春夫
(著)
さみだれの降るところ、決まってまたついてまわるものは、俗に幽霊風ととなえるあのぬんめりとした雨風で、しかも時刻は
森羅
(
しんら
)
万象ものみなすべてが、死んだような夜中の九ツ下がり——。
右門捕物帖:15 京人形大尽
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
ば見た事もなしと云しが扨々俗家に云
盜
(
ぬす
)
人
猛々
(
たけ/″\
)
しとは汝が事なり今更
斯
(
かゝ
)
る惡人に
交
(
かは
)
す
詞
(
ことば
)
はなけれども
釋迦
(
しやか
)
は又三界の
森羅
(
しんら
)
萬
象
(
しやう
)
捨給
(
すてたま
)
はず汝の如き大惡人
善
(
ぜん
)
道に
導
(
みちび
)
き度思ふがゆゑ及ばずながら出家に
列
(
つら
)
なる大源が申處を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ある特別の感興を、
己
(
おの
)
が捕えたる
森羅
(
しんら
)
の
裡
(
うち
)
に寓するのがこの種の技術家の主意であるから、彼らの見たる物象観が
明瞭
(
めいりょう
)
に筆端に
迸
(
ほとば
)
しっておらねば、画を製作したとは云わぬ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
森
常用漢字
小1
部首:⽊
12画
羅
常用漢字
中学
部首:⽹
19画
“森羅”で始まる語句
森羅万象
森羅殿
森羅萬象
森羅万象人畜草木