机上きじょう)” の例文
机上きじょうには本や雑誌が散らばっているが、その壁に近く、開封した封筒とその中から手紙らしいものがみ出しているのを見つけた。
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
人間というものを机上きじょうにのせて、如何いかなる方程式だの公理によって加減乗除してみても、計算によって答がでてくるシロモノではないのだ。
咢堂小論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
二人はいろいろと智慧を絞ったが、どうしてどうして彼は我々ごとき青二才の机上きじょうの計画に乗るような事はなかった。で、いつでも失敗だった。
急行十三時間 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
僕は君が東京にいてまだ学生だった時分、二人で机上きじょうの探偵ごっこをして楽しんだのを忘れることが出来ない。で、僕はこういう事を思い立った。
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
だから丸善で売れる一日に百本の万年筆の九十九本迄は、尋常の人間の必要にせまられて机上きじょうもしくはポッケット内に備え付ける実用品と見て差支さしつかえあるまい。
余と万年筆 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
諭吉が机上きじょう学問がくもんじつにしたるものにして、畢生ひっせいの利益これより大なるはなし。
「速達でございます」そう云って給仕は、課長の机上きじょうに、茶色の大きい包紙のかかっている四角い包を置いて、出て行った。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
机上きじょうに組み立てた君の空想が正しいか、一つ比べて見ようじゃありませんか。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
彼らは、どこから手に入れたか、机上きじょうおびただしい文献を積み上げて、一々それを熱心に読みつ研究を始めたのであった。
鉛華女が、無線電話のかかって来たのを金博士に伝えたので、博士は新聞を机上きじょうへ放りだして、送話器に向った。
全国の新聞やラジオは、進少年や密航記者佐々砲弾さっさほうだんの愕くべき奇蹟を大々的だいだいてきに報道した。すると祝電と見舞の電報とが、山のように二人の机上きじょうに集った。
月世界探険記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼は、鼻をくすんくすんいわせながら、机のまわりを歩きまわっていたが、そのうちに気がついたのは、工藤上等兵の机上きじょうにのっていたボール紙のはこであった。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
爪をすべて削りおえた後は、机上きじょう該貨がいかをポンと叩けば、爪の粉はたちまちとれること妙なり。
白銅貨の効用 (新字新仮名) / 海野十三佐野昌一(著)
机上きじょうで、念には念を入れ、ふかく考えてみることは、大いに必要であるが、しかし考えただけで万事がけると思っては、大まちがいである。つまり、考えだけでは、解けないことがあるのだ。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
机上きじょうのスタンドのあかりの下に開いてみた。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
つまり教授の説は、机上きじょう空論くうろんである。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)