“朱墨”の読み方と例文
読み方割合
しゅずみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は好い気になって、書記の硯箱すずりばこの中にある朱墨しゅずみいじったり、小刀のさやを払って見たり、ひと蒼蠅うるさがられるような悪戯いたずらを続けざまにした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは、朱墨しゅずみろす丸硯まるすずりだった。萩の簀戸すどを突き破った硯は、箪笥たんすにぶつかって、彼女の坐っている側におどった。
夕顔の門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母「かやや、其処そこすゞりがあるから朱墨しゅずみを濃くって下さい、そうして木綿針もめんばりの太いのを三十本ばかり持ってな」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)