朝酒あさざけ)” の例文
朝酒あさざけでもひつかぶつてゐられるやうな時期の、大姐御といふもののかたちを示してみると、黒じゆすの襟のかかつた廣袖ひろそでの綿入れ半纒、頭髮はいぼぢり卷きか、おたらひ
凡愚姐御考 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
縁前ゑんまへのついそのもりに、朽木くちきついば啄木鳥けらつゝきの、あをげら、あかげらを二ながら、さむいから浴衣ゆかた襲着かさねぎで、朝酒あさざけを。——当時たうじ炎威えんゐ猛勢もうせいにして、九十三度半どはんといふ、真中まなかだんじたが
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)