“朝月夜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あさづくよ80.0%
あさづきよ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また「ゆ」は見渡すという行為にも関聯しているから、「見れば」にも続く。「わが寝たる衣の上ゆ朝月夜あさづくよさやかに見れば」、「海人あまの釣舟浪の上ゆ見ゆ」、「舟瀬ふなせゆ見ゆる淡路島」等の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
朝月夜あさづくよのかげ空に残りて、見し夢の余波なごりもまだうつつなきやうなるに、雨戸あけさしてうちながむれば、さと吹く風たけの露を払ひて、そゞろ寒けく身にしみ渡るをりしも、おちくるやうに雁がねの聞えたる
あきあはせ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
日がって医王山へ花を採りに、私の手をいて、たかどのに朱の欄干てすりのある、温泉宿を忍んで裏口から朝月夜あさづきよに、田圃道たんぼみちへ出た時は、中形ちゅうがた浴衣ゆかた襦子しゅすの帯をしめて、鎌を一挺、手拭てぬぐいにくるんでいたです。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)