“最奥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さいおう75.0%
さいおく25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この悲哀ははなやかな青春の悲哀でもなく、単に男女の恋の上の悲哀でもなく、人生の最奥さいおうひそんでいるある大きな悲哀だ。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
悟浄は、この庵室にひと月ばかり滞在した。その間、かれも彼らとともに自然詩人となって宇宙の調和をたたえ、その最奥さいおうの生命に同化することを願うた。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
誰が何時来ておがむのか。西行さいぎょうならばたしかに歌よむであろ。歌も句もなく原を過ぎて、がけの下、小さなながれ沿うてまた一つ小屋がある。これが斗満最奥さいおく人家じんかで、駅逓えきていから此処ここまで二里。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)