くら)” の例文
香港ホンコンの夜のは珠玉なりと君のかねて云ひ給ひしが、この港にさふらひしはゆふべも過ぎし頃にて、甲板かふばんでし私の目は余りのまばゆさにくらまむと致しさふらふ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
私は海に溺れかゝつた人のやうに段の中途に立ち止まつては動悸を休めたが、すると忽ち段々の四方八方から強烈な光線が射返して来るので、急に立ちくらみがして、膝頭がガクガクふるへた。
青春物語:02 青春物語 (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
くらみてなげく吊橋のにほひ目当めあてにたぎち来る
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
アルト歌者うたひのなげかひをくらましながら
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
目ぞくらむ。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)