断言だんげん)” の例文
旧字:斷言
ネズミ一匹ぬけださなかったと断言だんげんし、また、蔵の入口の前にいた人たちは、だれも網戸のそとへ出なかったといいはりました。
青銅の魔人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
要するに、歴史上のタチバナと日本野生品のタチバナとは、全然関係のないミカンであることを私は断言だんげんする。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
だが、これは断言だんげんするだけの証拠が集っていなかった。アンが、防空壕を出ていくといったとき、彼はいよいよこの女の亭主の代役が終ったのかと思って、憂鬱ゆううつになった。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ある人はわたしたちを山の中腹ちゅうふくつくりかけた別荘べっそうへ行かせた。また一人は、その人たちは湖水のそばに住んでいると断言だんげんした。なるほど山の別荘に住んでいるのもイギリスのおくさんであった。
断言だんげんした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なぜそれが断言だんげんできるかというと、この蠅どもには、普通の蠅に見受けるような黴菌ばいきんを持っていない。極めて黴菌の種類が少い。大抵たいていなら十四五種は持っているべきを、たった一種しか持っていない。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
春木少年が一同を代表して断言だんげんすると、小玉氏はにこにこ笑って
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いないと断言だんげんはできない。現にわしは月世界の生物を
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)