はん)” の例文
見ると、入口から奥へ、はん々たる血の痕、平次と八五郎はそれを除け除け、お栄の手から受取った手燭をかざして次の間に踏込みます。
背なかに十文字のはんが抜けているというから、この方が多分本ものの狸である。
狸とムジナ (新字新仮名) / 柳田国男(著)
『本草啓蒙』に、一種足長蛸形章魚たこに同じくして足いと長し、食えば必ず酔いまたはんを発す。雲州でクチナワダコといい、雲州と讃州でこれは蛇の化けるところという。蛇化の事若州に多し。
もみの大きな森のまん中に出た。影と静寂とばかりだった。赤茶色の日光のはん点が少しばかり、どこからともなくさしてきて、濃い影の中に落ちていた。クリストフはそれらの光の延板から昏迷こんめいされた。