敵兵てきへい)” の例文
この床の穴は、むかし攻め入ってきた敵兵てきへいの頭に、煮立にたったチャンをかけるのに使ったものでした。
あのはてしない戦線せんせんで、あるときは、にごったおおきなかわわたり、あるときは、けわしい岩山いわやまをふみこえて、頑強がんきょうにていこうする敵兵てきへいと、すさまじい砲火ほうかをまじえ、これを潰滅かいめつ
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
為朝ためともはつづいて二のをつがえようとしましたが、ふねしずめられたおおぜいの敵兵てきへいが、おぼれまいとして水の中であっぷ、あっぷもがいている様子ようすると、ふとかわいそうになって
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
その前に負傷ふしやうしたる敵兵てきへい三人みたり、——
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)