“数寄屋町”のいろいろな読み方と例文
旧字:數寄屋町
読み方割合
すきやちょう83.3%
すきやまち16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「まあ待て、先方さき七歳ななつの時から仏蘭西で育ったんなら、手前どものは六歳むッつ年紀としから仲之町なかのちょうで育ったんです、もっとも唯今ただいま数寄屋町すきやちょうりますがね。」
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
半蔵らがめざして行った十一屋という宿屋は両国りょうごくの方にある。小網町こあみちょう馬喰町ばくろちょう、日本橋数寄屋町すきやちょう、諸国旅人の泊まる定宿じょうやどもいろいろある中で、半蔵らは両国の宿屋を選ぶことにした。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
若し芸者なら、数寄屋町すきやまちにこの女程どこもかしこもそろって美しいのは、外にあるまいと、せわしい暇に判断した。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
隣の福地さんなんぞは、己の内より大きなかまえをしていて、数寄屋町すきやまちの芸者を連れて、池の端をぶら附いて、書生さんをうらやましがらせて、好い気になっていなさるが、内証は火の車だ。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)