損料そんれう)” の例文
損料そんれう出して古着屋から借りるかな、など思うて居る内、燕尾服が無くて困るだろう、少し古いが余計なのが一領ある、貸してあげよう
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
きかすぐおのれが隣家の女房を頼み賣物うりものには花をかざれとやら何分宜敷御頼み申すと髮形かみかたちから化粧迄けしやうまで其頃の風俗につくり立損料そんれう着物ぎものを借請衣裳附いしやうつけまで長庵が拔目ぬけめなく差※をなしお文を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
が、四疊半よでふはんでも六疊ろくでふでも、琵琶棚びはだなつきの廣間ひろまでも、そこは仁體にんてい相應さうおうとして、これに調子てうしがついて、別嬪べつぴんこゑかうとすると、三味線さみせん損料そんれうだけでもおやすくない。しろ指環ゆびわぜいがかゝる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)