ふる)” の例文
あれも拙者などに云わせると売名上手のはらなし書生だ、回天詩史の中に『すなはち直に夷人の舎に入り臂力をふるひ、夷虜をみなごろしにし』
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
臣ひそかに恐る、数世すうせいの後は尾大びだいふるわず、しかして後に之が地を削りて之が権を奪わば、すなわち其のうらみを起すこと、漢の七国、晋の諸王の如くならん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ニューヨルクの弁護士某氏は、熱弁をふるってイギリスの前国会議員某氏の国際条約必要論を駁撃し
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
八万四千の眷属けんぞくて、蒼海そうかいを踏み、須弥山しゅみせんさしはさみ、気焔きえん万丈ばんじょう虚空を焼きて、星辰せいしんの光を奪い、白日闇はくじつあんの毒霧に乗じて、ほこふるい、おのを振い、一度ひとたび虚空に朝せんか、持国広目ありとというとも
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
舌をふるって語ったというのである。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私は舌をふるった。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)