手廂てびさし)” の例文
道を切って、街道を横に瀬をつくる、ながれに迷って、根こそぎ倒れた並木の松を、丸木橋とよりはいかだんで、心細さに見返ると、車夫くるまやはなお手廂てびさしして立っていた。
栃の実 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
森を高く抜けると、三国見霽みはらしの一面の広場になる。かっと射る日に、手廂てびさししてこうながむれば、松、桜、梅いろいろ樹のさま、枝のふりの、各自おのおの名ある神仙の形を映すのみ。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
森を高く抜けると、三国さんごく見霽みはらしの一面の広場に成る。かっる日に、手廂てびさししてながむれば、松、桜、梅いろ/\樹のさま、枝のふりの、各自おのおの名ある神仙しんせんの形を映すのみ。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
手廂てびさしして
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)