“憐(いたは)” の例文
花片(はなびら)を憐(いたは)るよ、蝶(てふ)の翼(つばさ)で撫(な)づるかと、はら/\と絹(きぬ)の手巾(ハンケチ)、輕(かろ)く拂(はら)つて、其(そ)の一輪(りん)の薔薇(ばら)を抽(ぬ)くと、重(おも)いやうに手(て)が撓(しな)つて、背(せな)を捻(ね)ぢさまに、衝(つ)と上(うへ)へ、——坂(さか)の上(うへ)へ、通(とほ)りの端(はし)へ
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)