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悲愁
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ひしゅう
ふりがな文庫
“
悲愁
(
ひしゅう
)” の例文
それもこれも、
悲愁
(
ひしゅう
)
の裡に沈んでいる泥舟を励ますためであった。実際、泥舟に取っては、それも一つの悩みであったのである。
剣の四君子:04 高橋泥舟
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尽きせぬ
悲愁
(
ひしゅう
)
を
歎
(
なげ
)
くが如く、一度耳にしたならば、一生涯忘れることが出来ない様な種類のものであった。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
しかし自分はどうした訳であろう。ただ何という事もなくがっかりしたのだ。一種の
悲愁
(
ひしゅう
)
と、一種の絶望を覚えたのだ。ああ、どうしたわけであろう。どうしたわけであろう。
曇天
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
身体は疲れ果て、心は
悲愁
(
ひしゅう
)
。しかもただ一騎でもあるし、戦う
術
(
すべ
)
もなく、馬を
回
(
かえ
)
してべつな道へ急ぐと、またまた、一林の茂りをひらいて
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
壮
(
そう
)
な
音色
(
ねいろ
)
、
悲愁
(
ひしゅう
)
な叫び、または
嘈々
(
そうそう
)
としてさわやかに転変する笙の
余韻
(
よいん
)
が、
志賀
(
しが
)
のさざ波へ
微
(
び
)
に
妙
(
たえ
)
によれていった——
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
いや、この若くして偉大なる軍師の死は、寄手全軍の上にも、
悲愁
(
ひしゅう
)
をたたえずにいなかった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もとよりそれ自体の力は多足というに足らない。しかしそれが一般強壮な者の
汗闘
(
かんとう
)
を
奮
(
ふる
)
わすことは大きい。彼らは戦災の
悲愁
(
ひしゅう
)
をわすれ、希望の明日をこの土木へ
賭
(
か
)
けたのである。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
悲
常用漢字
小3
部首:⼼
12画
愁
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
“悲”で始まる語句
悲
悲哀
悲惨
悲鳴
悲愴
悲痛
悲歎
悲壮
悲劇
悲嘆