怪猫ばけねこ)” の例文
それならば爲方しかたがない。が、怪猫ばけねこ大袈裟おほげさだ。五月闇さつきやみに、ねこ屋根やねをつたはらないとはたれよう。……まどのぞかないとはかぎらない。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
近頃お駒に教はつた怪猫ばけねこの話から、若しやあの修驗者が古猫で、母を喰ひ殺して母の姿になつてゐるのではあるまいかと、時折り考へることもあつた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
竹丸はよくお駒から怪猫ばけねこの話を聽かされてゐたので、自分の母はとつくに何處かの古猫に喰ひ殺されて、猫が母の姿になつてゐるのではあるまいかと思つてゐた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そ、それが五分ごぶがない、はなくち一所いつしよに、ぼくかほとぴつたりと附着くツつきました、——あなたのお住居すまひ時分じぶんから怪猫ばけねこたんでせうか……一體いつたいねこ大嫌だいきらひで、いえ可恐おそろしいので。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)