トップ
>
性懲
>
しょうこり
ふりがな文庫
“
性懲
(
しょうこり
)” の例文
その落した大火鉢というのは、
唐銅
(
からかね
)
の恐しく重そうな獅噛み火鉢で、少し濡れた灰を戻して
性懲
(
しょうこり
)
もなく、もとの場所に据えてありました。
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
栄屋の抱えおちゃら(十六)は半玉の時から男狂いの
噂
(
うわさ
)
が高かったが、役者は宇佐衛門が
贔屓
(
ひいき
)
で
性懲
(
しょうこり
)
のない
人形喰
(
にんぎょうくい
)
である。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
起きた後で、あれほど南京虫に
螫
(
さ
)
されながら、なぜ
性懲
(
しょうこり
)
もなくまた
布団
(
ふとん
)
を引っ張り出して寝たもんだろうと後悔した。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
『あれ程、いつかも申したのに、まだ
性懲
(
しょうこり
)
もなく、妹の後を追い廻すか。犬のようなやつだ、武士か、それでも』
濞かみ浪人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まだ
性懲
(
しょうこり
)
もなく悪事をするな……皆さま何ともお恥かしくって申そうようはございませんけれども、此の者はね貴方……
少
(
ちい
)
さい時分から碌でなしの根性で、放蕩無頼で
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
性懲
(
しょうこり
)
もなく又跡を追おうとしたが、その横町は一度大通りからそれると、まるで迷路のように入組んだ細道になっていて、その上
軒燈
(
けんとう
)
もない
真暗闇
(
まっくらやみ
)
なので、出来るだけ歩き廻って見たけれど
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
此処にはいつぞやお夢の頭の上に落された
唐銅
(
からかね
)
の大火鉢が
性懲
(
しょうこり
)
もなく据えられて、火もなく
鉄瓶
(
てつびん
)
もありませんが、冷たい灰が火鉢の半分ほども減らされて居るのでした。
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
性懲
(
しょうこり
)
もなく、いちどなどは、波止場のマドロスの中から国籍も素姓も分らない弱々しい外国人を拾って来たりした。まだ若い異人なのだが何か病気をもっているらしいのである。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
性
常用漢字
小5
部首:⼼
8画
懲
常用漢字
中学
部首:⼼
18画
“性”で始まる語句
性
性質
性急
性根
性分
性来
性悪
性癖
性情
性來