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こゝろもち
ふりがな文庫
“
心地
(
こゝろもち
)” の例文
「
何卒
(
どうぞ
)
、私の書いたものをよく読んで見て下さい。」
左様
(
さう
)
言つて置いて奥さんの前を
引退
(
ひきさが
)
つた。あの
心地
(
こゝろもち
)
は今だに続いて居る。
突貫
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
『
福鼠
(
ふくねずみ
)
はさぞ
心地
(
こゝろもち
)
が
惡
(
わる
)
いだらう』と
愛
(
あい
)
ちやんは
思
(
おも
)
ひました、『
只
(
たゞ
)
眠
(
ねむ
)
つてるばかりで
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
かないんだわ』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
そしてそっと彼女の隣りの夜具に瞳をやると、大きな夜具の上が
心地
(
こゝろもち
)
動いたとも思はれないほど、動いて、すき通るやうな小さな声はそこから洩れてゐたのであった。
かなしみの日より
(新字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
二階の部屋も窓の障子も新しく張替へて、前に見たよりはずつと
心地
(
こゝろもち
)
が好い。薬湯と言つて、大根の
乾葉
(
ひば
)
を入れた風呂なども立てゝ呉れる。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
此頃
(
こなひだ
)
も或処で君の評判を聞いて来たが、何だか斯う我輩は自分を褒められたやうな
心地
(
こゝろもち
)
がした。実際、我輩は君を頼りにして居るのだから。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
その一時の出來心で私の爲たことは、知られずに濟んだとは言へ、今だに私は冷汗の流れるやうな
心地
(
こゝろもち
)
が殘つて居ます。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
根津に
近
(
ちかづ
)
けば近くほど、自分が穢多である、調里(新平民の異名)である、と其
心地
(
こゝろもち
)
が次第に深く
襲
(
おそ
)
ひ迫つて来たので。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ある年の夏、戸棚から取出して見ると、枕の隅々を鼠にかじられあまり好い
心地
(
こゝろもち
)
はしなかつたので、それを涼しさうな和紙に貼りかへたこともある。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
こゝの女中も矢張内儀さんと同じやうに、丁寧な、優しい口の利きやうをして、吾儕の爲に
温暖
(
あたゝか
)
い、
心地
(
こゝろもち
)
の好い
寢床
(
とこ
)
を延べて呉れた。吾儕は皆な疲れて横に成つた。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
出歩く人々も少なかつた。
吾儕
(
われ/\
)
がブル/″\震へながら、漸くのことである温泉宿へ着いた時は、早く
心地
(
こゝろもち
)
の好い湯にでも入つて、凍えた身體を温めたい、と思つた。火。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「今朝の隅田川はまるで湖水のやうだつた。どうも実に
好
(
い
)
い
心地
(
こゝろもち
)
だつた。」
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“心地”で始まる語句
心地好
心地快
心地悪
心地惡
心地観経