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微行
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びこう
ふりがな文庫
“
微行
(
びこう
)” の例文
もちろん藤吉郎のこんどの小旅行も、すがたをかえた
微行
(
びこう
)
で、この岐阜城へも、そういうわけから突然やって来たものにちがいあるまい。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
座長ハル博士「途中ですが、只今特使が私のところへ見えました。それによると、本会議中、大統領閣下が
微行
(
びこう
)
をもってここへ臨席されるそうです」
諜報中継局
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
惟
(
おも
)
ふに、太平の世の国の
守
(
かみ
)
が、隠れて民間に
微行
(
びこう
)
するのは、
政
(
まつりごと
)
を聞く時より、どんなにか得意であらう。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは奈良朝時代に出来た
常陸
(
ひたち
)
風土記という本の中に出ているので、この事が文章になったのは、確かに弘法大師の生まれた時よりも前であって、これには
微行
(
びこう
)
して来られた旅人は
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
但し此度は
微行
(
びこう
)
に候、微行とは誇言なれど、此度の出京は君等の外誰も知る者なしとの意に候。然しそは特別の用件あるが故には候わず。ただ一泊の訪問なるを予め御報申さんが為に候……。
恩人
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
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さっき市の雑沓のなかで、
博労
(
ばくろう
)
にどなられたのは、信長だった。従者は
柴田勝家
(
しばたかついえ
)
である。もちろん
微行
(
びこう
)
で、その
偽装
(
ぎそう
)
にも細心な気をくばっている。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし
微行
(
びこう
)
なんだから、特別にわしをお客さまあつかいしてもらっては困る。
怪星ガン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
其の
間
(
ま
)
の時間を、紫玉は
微行
(
びこう
)
したのである。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
神の
微行
(
びこう
)
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「一切、お
微行
(
びこう
)
はございません。もっとも、お若い頃には、よく諸国を飛び歩かれたものですが」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ご親戚だそうで、八重洲河岸の
小笠原左近将監
(
おがさわらさこんしょうげん
)
様のお屋敷に、ご滞在ということです。ご隠居のお身ではあり、ご
微行
(
びこう
)
のことなので、よほど、質素にお
住居
(
すまい
)
と見えます。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あたかも、
貴人
(
きじん
)
の
微行
(
びこう
)
でも
迎
(
むか
)
えるように、いんぎんをきわめて、
扉
(
と
)
のすそにひざまずいた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
遠州
(
えんしゅう
)
井伊谷
(
いいだに
)
へ
微行
(
びこう
)
して、北国五ヵ国をもらう条件の下に、家康と秘密協約をむすんで帰ったことから、以後、前田家との縁談を、故意にすすめながら、裏面では戦備をいそぎ、夜々
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すぐその翌々日は、
前黄門公
(
さきのこうもんこう
)
、松平龍山公
微行
(
びこう
)
の列が江戸表へはいった。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「隠居の身が、のこのこと、城下へ参って、
要
(
い
)
らざる眼をひからしておるなどと聞えては、藩主を初め、諸役人の気づまりに違いない。知れぬ限りは
微行
(
びこう
)
して、臨機に、さり気なく通りぬけようぞ」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
父の
住居
(
すまい
)
へ、ふと立寄りました青巌寺の坊さまのおうわさに、ご登山のよしを知り、ご
微行
(
びこう
)
とは伺いましたなれど、他ならぬお方のたまたまなご通過——それに道とてもこの
麓
(
ふもと
)
のお通りがかり、何も
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「一同、ご
微行
(
びこう
)
だろうな」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“微行”の意味
《名詞》
貴人がその身分を隠し、密かに出歩くこと。おしのび、潜行。
(出典:Wiktionary)
微
常用漢字
中学
部首:⼻
13画
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
“微行”で始まる語句
微行姿