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御配下
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ごはいか
此度錢屋四郎右衞門方へ
聖護院宮樣の
御配下天一坊樣御旅舍の儀明家の儀なれば貸申候に
昨夜御到着の
後玄關へは御紋付きの御幕を
揃て申す樣
何とも
恐入り候事ながら
貴院先達て仰聞られ候には
聖護院宮樣の
御配下にて天一坊樣の御
旅館とばかり故庄藏御
世話申三郎兵衞の
明店御用立差上候ひしに只今
御玄關を
暫時なりとも
取外す儀は
叶ひ難し其故は聖護院
宮樣御配下天一坊樣御身分は當將軍
吉宗公の未だ紀州公
御部屋住の時分女中に
御儲けの若君にて
此度江戸表へ
御下向あり
御親子御對顏の上は
大方は西の丸へ
直らせらるべし左樣に
輕からぬ
御身分にて徳川は
御苗字なり
又葵は
御定紋なり其方
輩が少しも
案じるには