御耳おんみゝ)” の例文
ひそ御令妹おいもとごお花樣御事かねて澤井友次郎殿と不義成れし事私し存じ居候へどもたしかなる事を見ねば旦那樣の御耳おんみゝにも入難いれがたしとぞんぜし處今宵も御當番の御留守を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一夜いちや幼君えうくん燈火とうくわもと典籍てんせきひもときて、寂寞せきばくとしておはしたる、御耳おんみゝおどろかして、「きみひそか申上まをしあぐべきことのさふらふ」と御前ごぜん伺候しかうせしは、きみ腹心ふくしん何某なにがしなり。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)