御祖みおや)” の例文
ここにその御祖みおやの命哭き患へて、天にまゐのぼりて、神産巣日かむむすびの命にまをしたまふ時に、𧏛貝きさがひ比賣と蛤貝うむがひ比賣とを遣りて、作り活かさしめたまひき。
「十三日。下賀茂御祖みおや神社へ参る。(中略。)上賀茂別雷わきいかづち大神宮へ参る。(中略。)門の前の堺屋にて酒を飲む。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「延喜式」に「濫僧屠者」の語があり、下賀茂すなわち賀茂御祖みおや神社の付近に、その居住を禁止している。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
一木一草そよ吹く風すら、遠つ御祖みおやの昔思いしのばれて、さだめしわが退屈男も心明るみ、恋しさなつかしさ十倍であろうと思われたのに、一向そんな容子がないのです。
楯倉や御祖みおやの宮の河合に咲きおどろかす一もとの花
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
天なる神魂かむむすび御祖みおやをしのび
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
とほ御祖みおやみたまひ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
次に阿須波あすはの神。次に波比岐はひきの神。次に香山戸臣かぐやまとみの神。次に羽山戸はやまとの神。次にには高津日たかつひの神。次に大土おほつちの神。またの名はつち御祖みおやの神(九神)。
かく設け備へて、その御子をうだきて、城の外にさし出でたまひき。ここにその力士ちからびとども、その御子を取りまつりて、すなはちその御祖みおやりまつらむとす。