御容態ごようだい)” の例文
御城代樣ごじやうだいさま御容態ごようだいは、づおかはりがないといふところでございませうな。癆症らうしやうといふものはなほりにくいもので。』と、玄竹げんちくまゆひそめた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「お早ようございます。名津子さんの御容態ごようだいはいかがですか。お見舞にあがりました」
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そういうことが三日みっか四日よっかとつづくうち、天子てんしさまのおからだは目にえてよわって、御食事《おしょくじ》もろくろくにがれないし、かんばかりたかぶって、るもおどく御容態ごようだいになりました。
(新字新仮名) / 楠山正雄(著)
夜詰よづめをいたし、明番あけばんになりますと丁度只今の午前十時頃お帰りになるのですが、御容態ごようだいが悪いと忠義の人は残っている事がありますので、富彌様はお留守勝だから、御新造はお留守を守って
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)