張郃ちょうこう)” の例文
そこで孫資の方針が採りあげられ、長安の守備には郭淮かくわい張郃ちょうこうをとどめ、そのほか要路の固めも万全を尽して、帝は洛陽へ還幸した。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
魏延が馬謖の救出にうごくことも察知していた司馬懿は、司馬昭に命じて、その横を衝き、張郃ちょうこうはおびただしい奇兵を駆って
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郭淮かくわいの進言に面目をとどめた張郃ちょうこうは、この一戦にすべての汚名を払拭ふっしょくせんものと、意気も新たに、五千余騎を従えて、葭萌関かぼうかんに馬を進めた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
韓浩も気勢をあげ、これにつづき、先に奪いとった黄忠の陣に着くと、すぐ張郃ちょうこうを呼び、跡の陣屋を守るよう頼んで、なおも進もうとした。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——魏の大軍が、三手にわかれて来るとある。一手は夏侯惇、一手は曹仁、一手は夏侯淵と張郃ちょうこう。そして曹操は自身、その中軍にあるという」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち左将軍張郃ちょうこうを大先鋒とし、郭淮かくわい隴西ろうせいの諸軍を守らせ、彼自身の中軍は堂々、右翼左翼、前後軍に護られて、渭水いすいの前に、大陣を布いた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
張郃ちょうこう、高覧のふたりは、共に五千騎をひっさげて、官渡の敵陣を衝け。また、烏巣うそうの方面へは、兵一万を率いて、蒋奇しょうきが参ればよい。はやく行け、はやく」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時に、一人の敵将が、背に張郃ちょうこうと書いた旗を差し、敢然、彼の道をふさいで、長い鎖の両端に、二箇の鉄球をつけた奇異な武器をたずさえて吠えかかってきた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
猛然、張郃ちょうこうの勢を、うしろから粉砕し、趙子龍と協力して、とうとう敵将張郃をほふってしまった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
于禁うきん張郃ちょうこうが、同時に、馬超へおどりかかった。馬超は、左右の雄敵を、あざやかにかわしながら、一転、馬の腹を高く覗かせて、うしろへ廻った敵の李通を槍で突き落した。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そう気づいたので趙雲は、急に馬を返して、張郃ちょうこうの猛撃を避けながら馳け出した。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一族の曹真は、このときも先鋒に当り、張遼、張郃ちょうこう文聘ぶんぺい、徐晃などの老巧な諸大将がそれを輔佐し、許褚きょちょ呂虔りょけんなどは中軍護衛として、皇帝親征の傘蓋さんがい旌旗せいきをまん中に大軍をよせていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敵の高覧こうらん張郃ちょうこうの二隊が、忽然こつぜん、林の中から紅の旗を振って突撃してきた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)