“引割”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきさ50.0%
ひきわり50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるいは彼と初子との間にも秘密があったのではあるまいか、そのため一層彼女が二人の仲を厳しく云って引割ひきさこうとしたのかも知れない。杉村の初子に対する疑問はいよいよ深くなった。
青い風呂敷包 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
うちひと機嫌きげんそこなうてもこまりますと迂路うろ/\するに、らうこゝろおごりて、馬鹿婆ばかばゝめが、のやうに引割ひきさかうとすればとて、美尾みをものおや指圖さしづなればとてわかれるやう薄情はくぜうにてるべきや
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
播州でも半麦飯を摂る家もあったが、この場合の麦とは裸麦で、それを引割ひきわりにしたものを指していたのである。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
私は赤い牝牛が「引割ひきわり」という方法に掛けられるのを見た。それはのこぎりで腰骨を切開いて、骨と骨の間に横木を入れ、後部うしろの脚に綱を繋いで逆さに滑車でつるし上げるのだ。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)