延金のべがね)” の例文
「御父さんは論語だの、王陽明だのという、金の延金のべがねんでいらっしゃるから、そういう事をおっしゃるんでしょう」
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
古金の大判から甲州丸形の松木の印金いんきん、古金の一両判、山下の一両金、一両、古金二分、延金のべがね、慶長金、十匁、三朱、太鼓判たいこばん竹流たけながしなんといって
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
工程は鉄に最初やすり目をつけ、銀の針金または延金のべがねを、上からたたきつつ入れる。そうして多くはこれに黒漆をかけてみがき出すのである。古きもの例外なく美しい。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
茶館の二階に待っていたのは李固りこだった。うしろの扉を密閉すると、李固は延金のべがねで五十両を卓においた。そして“闇から闇へ”の取引きを初め、じゃの道はヘビ、多くはいわないでも……と謎をかけた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御父おとうさんは論語だの、王陽明だのといふ、きん延金のべがねんで入らつしやるから、左様さういふ事を仰しやるんでせう」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
延金のべがねの儘るんです」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
きん延金のべがねとは」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)