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廚子
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ずし
ふりがな文庫
“
廚子
(
ずし
)” の例文
美術の
淵源地
(
えんげんち
)
、荘厳の
廚子
(
ずし
)
から
影向
(
ようごう
)
した、
女菩薩
(
にょぼさつ
)
とは心得ず、ただ雷の本場と心得、ごろごろさん、ごろさんと、以来かのおんなを
渾名
(
あだな
)
した。
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
御部屋の中には
皮籠
(
かわご
)
ばかりか、
廚子
(
ずし
)
もあれば机もある、——皮籠は都を御立ちの時から、御持ちになっていたのですが、廚子や机はこの島の土人が、
不束
(
ふつつか
)
ながらも
御拵
(
おこしら
)
え申した
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
虹
(
にじ
)
の
帳
(
とばり
)
、雲の
天蓋
(
てんがい
)
の暗い奥に、高く壇をついて、仏壇、
廚子
(
ずし
)
らしいのが幕を絞って見えますが、すぐに
像
(
すがた
)
が拝まれると思ったのは早計でした。第一
女神
(
じょしん
)
でおいでなさる。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
軒先の
簾
(
すだれ
)
、
廚子
(
ずし
)
の上の
御仏
(
みほとけ
)
、——それももうどうしたかわかりません。わたしはとうとう御話
半
(
なか
)
ばに、その場へ泣き沈んでしまいました。御主人は始終
黙然
(
もくねん
)
と、御耳を傾けていらしったようです。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
中は広いのに、ただ狭い
一枚襖
(
いちまいぶすま
)
を開けると、どうです。歓喜天の
廚子
(
ずし
)
かと思う、
綾錦
(
あやにしき
)
を積んだ
堆
(
うずたか
)
い夜具に、ふっくりと
埋
(
うず
)
まって、暖かさに乗出して、
仰向
(
あおむ
)
けに寝ていたのが
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
大笹から
音信
(
たより
)
があった——(知人はその行を
危
(
あやぶ
)
んだが、小山夏吉は日を
措
(
お
)
かず能登へ立った)——錦の影であろう、
廚子
(
ずし
)
にはじめて神像を見た時は、薄い桃色に映った、実は
胡粉
(
ごふん
)
だそうである
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
廚
漢検準1級
部首:⼴
15画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“廚”で始まる語句
廚
廚房
廚裡
廚女
廚裏
廚辺