“廚裡”の読み方と例文
読み方割合
くり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真先まっさきにこれを一つと思ったんです。もう堂の中に居るのですから、不躾ぶしつけ廚裡くりへ向って、おおきな声は出せません。本堂には祖師の壇があります。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よう御参詣じゃ——紅屋の御新姐ごしんぞう……今ほどはまた廚裡くりへお心づけ過分にござる。ああ、そのお袴の御仁(八郎を云う)、前にある黒いかめじゃがの。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まず拝して、絵馬をて、しばらく居ました。とにかく、廚裡くりへ案内して、拝見……を願おうと……それにしても、竹の子上人は納所なっしょなのかしら、法体ほったいした寺男かしら。……
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)