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幾間
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いくま
ふりがな文庫
“
幾間
(
いくま
)” の例文
どうかして左手ばかりの練習をしているのを
幾間
(
いくま
)
か隔てた
床
(
とこ
)
の中で聞いていると、不思議に前の書中の幻影が頭の中によみがえって来て
船戦
(
ふないくさ
)
の光景や
春寒
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
モンセーニュールは、彼には聖堂中の聖堂であり、その
外
(
そと
)
の一続きの
幾間
(
いくま
)
かにいる礼拝者の
群
(
むれ
)
にとっては最も神聖な処の中でも最も神聖な処である、彼の奥の
間
(
ま
)
にいた。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
表門から
雪崩
(
なだ
)
れこめば、玄関の間、突き当って書院があり、次に
納戸
(
なんど
)
、奥に
幾間
(
いくま
)
かの居間がある。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
案内役は同朋衆、
傍
(
かたわ
)
らに添ったは水府館、
幾間
(
いくま
)
か通ると将軍家の寝所、ご親藩衆が居流れている。ピタリと坐った薬草道人、吉宗の脈所を握ったが、「大丈夫でござる、お癒し致す」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
あゝ云う
大家
(
たいけ
)
から嫁が来るってお前はどうも仕合せだ、どうも大きな
家
(
うち
)
だよ、座敷が
幾間
(
いくま
)
も/\あって、庭も大変立派だよ、其の代りに掃除が届かないね、松葉が一杯にこぼれて居るよ
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
家は
幾間
(
いくま
)
かに作られていて、食い物を売るのが商売であった。
中国怪奇小説集:07 白猿伝・其他(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その感情が、ふと、騒々しい物音となっていた時、
幾間
(
いくま
)
もへだてた家康の耳にまでそれが聞えたのであった。——ばたばたと、廊下を小走りに、ひとりの小姓が来て、家康のことばを伝えた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幾
常用漢字
中学
部首:⼳
12画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“幾”で始まる語句
幾度
幾
幾何
幾歳
幾日
幾人
幾許
幾年
幾個
幾干