けんの)” の例文
旧字:
補遺のけんの一である。中井董堂が五山に語つた董堂と江芸閣こううんかくとの応酬の事が即是で、梅泉が其間に立つて介者となつてゐるのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
こゝろみに書目を検すれば、説郛せつふけんの二十九、古今説海の説略、学海類篇の集余しふよの四記述、稗海はいかい第三かん等に収められてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
半井なからい広明の呈した本は三十巻三十一冊で、けんの二十五に上下がある。こまかに検するに期待にそむかぬ善本であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
けんの四辛巳の詩中に、「送霞亭北条先生応召赴東都」の七律がある。そして「特招元有光輝在、莫為啼鵑思故園」は其七八である。此詩の前には水晶花すゐしやうくわの詩がある。水晶花は卯花うのはなであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それは京都加茂かもの医家岡本由顕ゆうけんの家から出た『医心方』けんの二十二である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)