差込さしこみ)” の例文
「どこのお方か覚えません私が世話になった方ならば知って居る筈ですが」というと「そういう馬鹿ばかだから困る。それダージリンで差込さしこみが起った時尊い薬を ...
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
といつて手先てさきやはらかてのひらさはると第一番だいいちばん次作兄じさくあにいといふわかいのゝ(りやうまちす)が全快ぜんくわい、おくるしさうなといつてはらをさすつてるとみづあたりの差込さしこみまつたのがある
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
差込さしこみ死し居たりにほひの此處よりおこりしなれば大いにおどろき一同へおや甚左衞門へも此事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
といって手先へ柔かなてのひらさわると第一番に次作兄じさくあにいという若いのの(りょうまちす)が全快、お苦しそうなといって腹をさすってやると水あたりの差込さしこみまったのがある
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
月がして、その肉はあおく、その骨は白く見ゆるまで、冷えて霜を浴びたようになったのを、往来ゆききの仕事師が見附けて、大坂屋へ抱え込むと、気が付いたが、急に胸前むなさき差込さしこみが来てから
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)