岩間いわま)” の例文
文「やッ、こりゃ大変、もし此処こゝうして居て、今に波がかぶって来ると、岩間いわまの鬼と消えなければ成らぬ、それッ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
どういうわけか自分らにも分らないが、ひつじさるとりの時刻以外は、濛々もうもう瘴烟しょうえんが起り、地鳴りして岩間いわま岩間からえ立った硫黄が噴くので、人馬は恐れて近づけない。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人ふたりは、岩間いわまからわき清水しみずくちをすすぎ、かおあらいにまいりますと、かおわせました。
野ばら (新字新仮名) / 小川未明(著)
急立せきたてられ、多助おえいの両人は恥かしそうに坐っている所へ、太左衞門は酒を持って来て、まア嫁ッ子からと云われた時は、何というべきこと岩間いわま清水しみず結び染めて、深き恵みに感じつゝ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
岩間いわまからしたた清水しみずってきて、いろいろと看病かんびょうをいたしました。
木と鳥になった姉妹 (新字新仮名) / 小川未明(著)