やね)” の例文
やねおほいにし、其家にしとみし、よさゝうにすれば、日中に斗だのばいだのといふ星を見て、大なる光は遮られ、小さなる光はあらはれ、然るべき人は世にかくれ、つまらぬ者は時めき、そして
震は亨る (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
火は既にそのやねに及んで居るけれど、まだすつかり燃え出したといふ程ではなく、半分燃え懸けた窓からは、くすぶつた黒い色のけむりがもく/\とすさまじくほとばしり出でて、それがすつかり火に為つたならば
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)