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尻馬
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しりうま
ふりがな文庫
“
尻馬
(
しりうま
)” の例文
よその人気の
尻馬
(
しりうま
)
に乗って人真似をして、柳の下の
鰌
(
どじょう
)
を
覘
(
ねら
)
うような真似は、お角さんには
金輪際
(
こんりんざい
)
できないのですよ。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
(中略)世間が
夙
(
つと
)
に認めてゐることを、
尻馬
(
しりうま
)
に乗つて、
屋上
(
をくじやう
)
屋
(
おく
)
を
架
(
か
)
して見たつて、
何
(
なん
)
の
手柄
(
てがら
)
にもならない
解嘲
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
粂吉一座の
尻馬
(
しりうま
)
に乗って旅興行に出てからというものは、その点だけでもめぐまれています。で、伊兵衛と一緒に苦労するのが少し、嫌気になってきたのかも知れない。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
喘息病みの鯨が
吼
(
ほ
)
えた当時からそら来たなとまで覚悟をしていたくらいだから周囲のものがワーと云うや否や
尻馬
(
しりうま
)
についてすぐやろうと実は舌の根まで出しかけたのである。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私の文章は、以上の人々の
尻馬
(
しりうま
)
に乗ったまでで、何ら独創的な見解があったわけではない。
純粋小説論
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
あれさえいなけりゃ、
何
(
なあ
)
に他の連中は
尻馬
(
しりうま
)
に、乗ってると言うだけのもんですからね。
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
お前まで
尻馬
(
しりうま
)
に乗って、今あれが『ぬしゅんだ』と言ったね、スカートをはいたげすなプロシアのにわとりの足め! ああ、みな! ああ、皆なんというやつらだろう! 第一あの
娘
(
こ
)
は
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
元子が顔をさしよせていうと、ひろみが
尻馬
(
しりうま
)
にのって
日めくり
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
大言壮語だとその
尻馬
(
しりうま
)
に乗った者らは繰り返す。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
近頃
流行
(
はや
)
るベルグソンでもオイケンでもみんな
向
(
むこ
)
うの人がとやかくいうので日本人もその
尻馬
(
しりうま
)
に乗って
騒
(
さわ
)
ぐのです。ましてその頃は西洋人のいう事だと云えば何でもかでも
盲従
(
もうじゅう
)
して
威張
(
いば
)
ったものです。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
尻
常用漢字
中学
部首:⼫
5画
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
“尻馬”で始まる語句
尻馬居士