“小(さ)” の例文
二階の窓近く白檜の老樹、小(さ)揺れる枝幹から雪を吹く。天紅いに夕映え、時に暗雲破れて白馬主峯を仰ぐ。夜来の風、朝に及んで激しく、天は美晴。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
禰宜 いや何とも……この頃(ごろ)の三(み)晩四(よ)晩、夜(よ)ふけ小(さ)ふけに、この方角……あの森の奥に当って、化鳥(けちょう)の叫ぶような声がしまするで、話に聞く、咒詛(のろい)の釘かとも思いました。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)