小遣こづけえ)” の例文
いのがあつたら二つばかりかついツて、ねえさんが小遣こづけえれやしたから、何卒どうぞわつし丁度ちやうどさそうな世辞せじがあつたらうつておんなせえな。
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
いくらだと聞くと一貫二百で売るというから、小遣こづけえをぶちまけて買って来た——これを持って帰って家で毎日信心をする
馬ばかり引いてるから脊骨へないらがおこるかと思ってるよ、昔馴染に、小遣こづけえを少しばかりおくんなさえな
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
鎌は詰らねえが宜うがすか、おめえさんと中が悪ければ、ひど畜生ちきしょうだなんてり兼ねえ性質たちだが、旦那にゃア時々小遣こづけえを貰ってる私だから、なんとも思やアしねえがネ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
新「そうかえ夜来るのも極りが悪い様だが、実は少し小遣こづけえが無くなって、ほかへ泊る訳にいかねえから、看病かた/″\来たのだが、能く御新造さんが承知で旦那を此方こっちへよこして置くね」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
去年の暮などは忙しい中を態々わざ/\来てくれて、わし小遣こづけえを一両呉れましたが、それも是もみんな御主人さまのお蔭だから、御主人さまの御恩を忘れねえで奉公を大切でえじにしろと云いつけて遣りましたよ