寢間着ねまき)” の例文
新字:寝間着
着るまで二分間待つて下さい——何か乾いたものがあるなら、ですがね——よし、此處に寢間着ねまきがある。ぢや行つて下さい。
曉方あけがたになると、せまい家のなかから、寢間着ねまきのまま出て來ては、電柱に恁りかかつて、うつらうつら眠るかど平家ひらやの少女も、蚊帳のなかに手足を伸ばしてゐるのだらう。
夏の夜 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
ましてやよるでも夜中よなかでも傘屋かさやきちたとさへへば寢間着ねまきのまゝで格子戸かうしとけて、今日けふ一日いちにちあそびになかつたね、うかおか、あんじてたにとつて引入ひきいれられるものほかにあらうか
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
寢間着ねまきの上に上衣うはぎを引かけ、靴なしでそつと寢室を忍び出た、そしてテムプル先生のお室をさがしに出かけた。