孫堅そんけん)” の例文
わしに望蜀ぼうしょくの意はあるとしても、あんな山地の一方に屈して、曹操そうそう孫堅そんけんごとき者と争い、互角ごかくに一生を終るなど、手本とはいたしたくない。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつては江東の孫策そんさくの父孫堅そんけんすら、その領土へ侵入しては、惨敗の果てその身も戦死をとげ、恨み多き哀碑あいひを建てて、いたずらに彼を誇らせたほどな地である。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは呉郡富春ごぐんふしゅん(浙江省・富陽市)の産で、孫堅そんけんあざな文台ぶんだいという者です。いにしえの孫子が末葉であります。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
誰かと思ってふりかえると、それは、さきに汜水関しすいかんの第一戦で惨敗を喫してから後、常に、陣中でもうけが悪いので肩身せまそうにしていた長沙ちょうさの太守孫堅そんけんだった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここに、呉の長沙ちょうさの太守孫堅そんけん遺子わすれがたみ孫策そんさくも、いつか成人して、当年二十一歳の好青年となっていた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家祖孫堅そんけんの君には、いかなるご苦労をなされたか。また御兄君孫策様のご勇略はいかに。おふた方の血は正しくあなた様の五体にも脈々ながれているはずではございませぬか……
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お父上の孫堅そんけん、兄君の孫策そんさく、いずれも寡兵かへいをひっさげて、戦乱の中に起ち、千辛万苦の浮沈をつぶさにおなめ遊ばして、はじめて、呉の基業をおひらきなされたものじゃが、そなたのみは
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先には、潁川えいせんの野で、曹操そうそうを見、今ここにまた、孫堅そんけんという一人物を見て
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫堅そんけんがひきうけて、汜水関しすいかん近くまで攻め上ってきた由にございます
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武昌の南郊に盛大な壇をきずいて、大礼の式典を行い、天下に大赦たいしゃを令し、即日、黄武こうぶ八年の年号を、黄龍こうりゅう元年とあらため、先王孫堅そんけんに対しては、武烈ぶれつ皇帝とおくりなして、ここに、呉皇帝の即位は終った。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
長沙の太守孫堅そんけんであった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)