妖女えうぢよ)” の例文
ある山の村に、きれいな、青い湖水がありました。その湖水の底には、妖女えうぢよの王さまが、三人の王女と一しよに住んでゐました。
湖水の鐘 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
……なかに、紅絹もみきれに、しろかほばかりして褄折笠つまをりがさ姿すがたがある。紅茸べにたけらしい。あのつゆびたいろは、かすかひかりをさへはなつて、たとへば、妖女えうぢよえんがある。にはゑたいくらゐにおもふ。
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
冷やにならびうかがへる妖女えうぢよのつらね
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「何、だいぢやうぶです。わたしはあすこへいつたつて、けつして妖女えうぢよなんぞにまけはしません、安心してゐて下さい。」
湖水の鐘 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
灰色の妖女えうぢよひややきうすわらひ。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ある晩、番人のおぢいさんは、神さまが、湖水の下の妖女えうぢよの王の御殿へつれてつて下すつて、盗まれた鐘がかくしてあるのを見せて下すつた夢を見ました。
湖水の鐘 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)