如何樣いかさま)” の例文
新字:如何様
日下部君は、五尺八寸もあらうかといふ、ガッシリした大男で、非常な大酒家だと聞いて居たが、如何樣いかさま眼は少しドンヨリと曇つて、服裝は飾氣なしの、新らしくも無い木綿の紋付を着て居た。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
そろへ御茶屋へ御預けなさるゝは格別かくべつ此方にては御預かり申まじと云ひけるには大いに道理だうりなり茶屋へもはなし其の上にて預け申さん御亭主へ相談さうだんして給はれと申故松葉屋にても如何樣いかさま上方の大盡なるべしと茶屋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「あゝ、如何樣いかさま、」
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わづか二千や三千の金位に御勘當ごかんだうとは餘りなり當分の見懲みごらしなるべきまゝ今にも私し參り御詫おんわび仕つらんなれども吉原に御在ござられて女郎の世話になり給ふと有りては御詫のさまたげ今よりすぐに私し方へ御供申さんと云ふにぞ五八も其理そのりふく如何樣いかさま私し方に御出おんいでありてはかへつて御詫の妨げ此由初瀬留樣へも申べし自然しぜん御用もあらば御文は私し方へつか
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)