-
トップ
>
-
女王樣
>
-
ぢよわうさま
『
痴人め!』
女王樣は
焦心ッたさうに
御自身の
頭を
突き
出して
申されました、それから
愛ちやんに
振向いて、『
何と
申す
名ぢや?
子供』
王樣は
其お
手を
女王樣の
腕にかけされられ、
恐る/\
申されました、『
考へても
御覽なさい、え、
高が
一人の
子供ではないか!』
『そんな
事は
止め!』と
女王樣は
叫んで、『
眩暈がする』それから
薔薇の
木に
振向いて、『
何をお
前方は
此處でして
居たのか?』