女子によし)” の例文
まだその頃は女子によし生るとも父の恐れとならざりき、その婚期ときその聘禮おくりものいづれものりえざりければなり 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
呼出よびいだしなば手懸にも相成べし此旨心得置べし此度の儀は國家こくかの一大事家の安危あんきなるぞ急げ/\途中は金銀ををしむな喩にも黄金とぼしければ交りうすしと云へり女子によしと小人は養ひ難しとの聖言せいげん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
千行ちすぢの涙をかばねの上にそゝぎ、又聲ふりしぼりて、け、わが心の妻よ、われは誓ひて復た此世の女子によしめとらじと呼び、我指にめたりし環をきて、そを屍の指にうつし、頭を俯して屍の額に接吻しつ。
「麻布令兄御女子によし御両処へ宜奉願上候。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)