大太鼓おほだいこ)” の例文
絶えざる低い大太鼓おほだいこの音に例のごとく板をバタバタたゝく音がきこえて、左手の辻番つじばん小屋のかげから仲間ちゆうげんござかゝへた女とが大きな声で争ひながら出て来る。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
子供こどもたちは、太鼓たいこばち用意よういして、やしろ境内けいだいそなへつけの大太鼓おほだいこをたゝきにき、またくるまのつきたる黒塗くろぬりだいにのせてれをきながらうちはやして市中しちうりまはる。ドヾンガドン。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)