クニ)” の例文
旧字:
三神分治の神話は、世界を分って、或は天と地とし、或は天地とクニとし、或は高天原と夜之食国ヨルノオスクニ滄海原アオウナバラとす。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
大化改新は、今まで国々を治めてゐたクニミヤツコから、宗教上の力を奪つて、政治上の勢力をも、自ら失はせた。改新以後は、従来国造と呼んでゐたものを、郡領と称するやうになつた。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
クニ歌舞妓の場合を例にとつて見ると、名護屋山三郎ナゴヤサンザブラウは、「立謡」からわき役に廻つたものであつた。この頃はまだ「立役」の名が表面に出て居ないが、事実わき役にして立ち役なるものである。
江戸歌舞妓の外輪に沿うて (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
漣のクニ御神ミカミ心荒ウラサびて、荒れたる宮処ミヤコ見れば 悲しも(同)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
御饌ミケクニ 野島の海部アマの船にしあるらし(万葉巻六)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)