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四絃
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しげん
ふりがな文庫
“
四絃
(
しげん
)” の例文
四絃
(
しげん
)
のひびきがすると、
端居
(
はしい
)
していた侍たちだの、次の間にいた
童女
(
わらべ
)
や召使までが、席へ近くにじり寄って皆耳をすましていた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「何を
怒
(
いか
)
るや
怒
(
いか
)
り
猪
(
い
)
の——
俄
(
にわか
)
に
激
(
げき
)
する数千
騎
(
き
)
」
突如
(
とつじょ
)
として山
崩
(
くず
)
れ落つ
鵯越
(
ひよどりごえ
)
の
逆落
(
さかおと
)
し、
四絃
(
しげん
)
を
奔
(
はし
)
る
撥音
(
ばちおと
)
急雨
(
きゅうう
)
の如く、
呀
(
あっ
)
と思う間もなく身は
悲壮
(
ひそう
)
渦中
(
かちゅう
)
に
捲
(
ま
)
きこまれた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
輦
(
くるま
)
がゆるぎだすと、白河の上にも、
如意
(
にょい
)
ヶ
岳
(
たけ
)
のすそにも、白い霧のながれは厚ぼったく揺らいでいた。そして、どこからともなく、
淙々
(
そうそう
)
と
四絃
(
しげん
)
を打つ
撥
(
ばち
)
の
音
(
ね
)
がきこえてきた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
四絃
(
しげん
)
をぴたと構え、胸を正しくのばすと、芸の威厳といおうか、貴人の前も忘れたような彼だった。このとき位階や権門も
芥
(
あくた
)
のようなものでしかなかった。しいんとしずまる人々を
睥睨
(
へいげい
)
して——
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
舌打ちするように
四絃
(
しげん
)
を一ツぴしゃッと
撥
(
はら
)
ッて
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“四絃”の意味
《名詞》
四本の弦。
弦が四本であることから琵琶のこと。
(出典:Wiktionary)
四
常用漢字
小1
部首:⼞
5画
絃
漢検準1級
部首:⽷
11画
“四絃”で始まる語句
四絃琴