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咲満
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さきみ
ふりがな文庫
“
咲満
(
さきみ
)” の例文
旧字:
咲滿
あわれ、高坂が
緊乎
(
しっか
)
と
留
(
と
)
めた手は
徒
(
いたずら
)
に茎を
掴
(
つか
)
んで、
袂
(
たもと
)
は空に、美女ヶ原は
咲満
(
さきみ
)
ちたまま、ゆらゆらと前へ出たように覚えて、人の姿は遠くなった。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……土塀の
崩屋根
(
くずれやね
)
を仰いで血のやうな
百日紅
(
さるすべり
)
の
咲満
(
さきみ
)
ちた枝を、
涼傘
(
ひがさ
)
の
尖
(
さき
)
で
擽
(
くす
)
ぐる、と
堪
(
たま
)
らない。とぶる/\ゆさ/\と
行
(
や
)
るのに、「御免なさい。」と言つて見たり。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
真紅の花の
咲満
(
さきみ
)
ちた、雲の白い花園に、
朗
(
ほが
)
らかな月の映るよ、とその浴衣の色を見たのであった。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この時ちらちらと降りかかり、
冬牡丹
(
ふゆぼたん
)
、
寒菊
(
かんぎく
)
、
白玉
(
しらたま
)
、
乙女椿
(
おとめつばき
)
の
咲満
(
さきみ
)
てる上に、
白雪
(
しらゆき
)
の橋、奥殿にかかりて
玉虹
(
ぎょっこう
)
の如きを、はらはらと渡り
出
(
い
)
づる、
気高
(
けだか
)
く、世にも美しき
媛神
(
ひめがみ
)
の姿見ゆ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
咲
常用漢字
中学
部首:⼝
9画
満
常用漢字
小4
部首:⽔
12画
“咲”で始まる語句
咲
咲出
咲子
咲亂
咲交
咲乱
咲揃
咲耶媛
咲耶子
咲松