トップ
>
前倒
>
のめ
ふりがな文庫
“
前倒
(
のめ
)” の例文
と、一尺ほどまた力を入れて右へ引いた戸の隙間から、頭へ雪の
花弁
(
はなびら
)
を被って、黒い影が
前倒
(
のめ
)
るように飛び込んで来た。
釘抜藤吉捕物覚書:10 宇治の茶箱
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ダガ、もう薬が廻ってきたのであろうか、体には全然力がなく、不甲斐なくも、その儘床に
前倒
(
のめ
)
ってしまったのだ。
魔像
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
だが、それと同時に、黒吉は、いきなり打ち
前倒
(
のめ
)
されたような、劇しい不快な気持を、感じた。
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
源吉は、胃の中のものが、
咽喉元
(
のどもと
)
にこみ上って、クラクラッと
眩暈
(
めまい
)
を感ずると、
周囲
(
あたり
)
が、急に黒いもやもやしたものに
閉
(
とざ
)
され、後頭部に、いきなり、
叩
(
たた
)
き
前倒
(
のめ
)
されたような、激痛を受けた。
鉄路
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
あの貰った莨を一口吸った時から、心臓が咽喉につかえ、体は押潰されるようにテーブルの上に
前倒
(
のめ
)
って、
四辺
(
あたり
)
は黝く霞み、例えようもない苦痛が、全身に激しいカッタルサを
撒散
(
まきちら
)
し
乍
(
なが
)
ら駈廻った。
孤独
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
▼ もっと見る
それは山鹿を
庇
(
かば
)
う、というのではなく、
寧
(
むし
)
ろ何かの場合に、山鹿を打ち
前倒
(
のめ
)
す為のキャスチングボートとして、ここでむざむざ
喋
(
しゃべ
)
ってしまうことを惜しんだ気持が、無意識に働いたものらしかった。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
黒吉は、突然、打ち
前倒
(
のめ
)
されたような気がした。
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
倒
常用漢字
中学
部首:⼈
10画
“前”で始まる語句
前
前後
前途
前方
前垂
前刻
前様
前栽
前屈
前掛